

春慶塗 白鳳
こんにちは。
本日は春慶塗の厨子、白鳳を紹介いたします。
厨子(ずし)は、お仏像、お位牌などを中に安置する仏具の一種です。
近年はマンション住まいの方も増えたり、大きなお仏壇を置くスペースが無いご家庭にも置けるため、
パーソナル檀や手元供養檀として見直されてきています。
歴史的な作品としては法隆寺の玉虫厨子や、正倉院の赤漆文欟木御厨子が有名です。
春慶塗(しゅんけいぬり)は、漆塗りの技法のひとつです。
日本各地に産地があり、その産地名を付して「(産地名)春慶」と呼ばれています。
その中でもこちらの『白鳳』は、「日本三大春慶塗(日本三春慶)」と呼ばれる
『飛騨春慶』にあたります。
白鳳は、伝統工芸の飛騨春慶を応用した、
小さいながらも気品と存在感を兼ね備えた存在感のある厨子です。
ヒバという木材に『春慶漆』と呼ばれる特に透明度の高い「透漆」(すきうるし)を塗り上げ、
表面の漆を通して木目の美しさが見えるようにしています。
春慶塗特有の濃淡は光の加減によってさまざまに輝き、
金仏壇や唐木仏壇とはまた違った表情を見せます。